住宅ローン控除ってどんな制度?税金が戻ってくるって本当?
これまでのシリーズでは、家を建てるときや家を持ってからかかる税金、そして資金計画で知っておきたい諸費用についてご紹介してきました。
今回は、住宅ローンを利用してマイホームを取得する方がぜひ知っておきたい、「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」についてご紹介します。
「住宅ローンを組むと税金が戻ってくる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。では、実際にはどのような仕組みなのでしょうか。
制度の詳細な計算は少し複雑ですが、まずは「どんな仕組みで、何に気をつけたらいいのか」という大枠のイメージをつかむことから始めてみましょう。
住宅ローン控除とは?
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを取得し、一定の条件を満たした場合に、所得税などの負担を軽減できる制度です。
簡単に言うと、住宅ローンの年末残高などをもとに計算した金額を、自分が納めている税金から差し引く仕組みです。控除された金額はまず所得税から差し引かれ、所得税だけで引ききれない場合は、一定の上限まで翌年の住民税からも差し引かれます。
現在の制度では、控除率は原則として年末の住宅ローン残高の0.7%となっています。
たとえば、年末の住宅ローン残高が3,000万円なら、 3,000万円 × 0.7% = 21万円 が控除額の計算上の目安となります。
ただし、実際に控除を受けられる金額は、住宅の種類や借入限度額、その年に納める税金額などによって変わります。
「3,000万円借りたら、必ず21万円がそのまま戻ってくる」という意味ではないので、ここは注意しておきましょう。
住宅の性能によって控除の内容が変わる
住宅ローン控除では、どんな住宅を建てるかも重要なポイントです。
現在は、住宅の省エネ性能などに応じて、住宅ローン控除の対象となる借入限度額が異なります。
たとえば、新築住宅では、
- 長期優良住宅・低炭素住宅
- ZEH水準省エネ住宅
- 省エネ基準適合住宅
など、住宅の性能によって借入限度額が設定されています。
また、2026年から2030年までの入居については、入居する年や住宅の性能によって、借入限度額や控除期間が変わります。特に新築住宅では、省エネ性能が住宅ローン控除を利用できるかどうかを左右する重要なポイントになっています。
一方、省エネ基準に適合しない新築住宅は、2024年以降の入居では原則として住宅ローン控除の対象外です。ただし、一定の時期までに建築確認を受けた住宅などについては、経過措置があります。
そのため、これから家を建てる方は、「住宅ローンを借りられるか」だけでなく、「どの省エネ性能の住宅を建てるのか」も確認しておくことが大切です。
控除は何年間受けられる?
2026年から2030年までの入居については、新築の長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅などでは、原則として13年間の控除期間が設けられています。
ただし、住宅の性能や入居時期によって控除期間や借入限度額が異なります。
「住宅ローン控除は13年間」と一律に考えるのではなく、自分が建てる住宅がどの区分に該当するのかを確認しておきましょう。
長い期間にわたって税負担を軽減できる可能性があるため、住宅を建てる際には、住宅性能とあわせて確認しておきたい制度です。
手続きをしないと受けられない
住宅ローン控除は、住宅ローンを組めば自動的に適用されるわけではありません。
初めて住宅ローン控除を受ける年は、原則として確定申告が必要です。会社員の方も、最初の年は確定申告を行います。
その後、給料所得者については、一定の手続きを行うことで、2年目以降は勤務先の年末調整で控除を受けられます。
「会社員だから確定申告は必要ない」と思っていると、最初の手続きを忘れてしまうことがありますので注意しましょう。
必要な書類は早めに準備
確定申告では、住宅ローンの年末残高を確認できる書類のほか、登記事項証明書、工事請負契約書や売買契約書など、住宅の取得に関する書類が必要になります。
また、住宅の性能によっては、省エネ性能などを証明する書類が必要になる場合もあります。
家が完成すると引っ越しなどで何かと忙しくなりますが、住宅会社や金融機関から受け取った書類は、すぐに捨てたりせず、まとめて保管しておくと安心です。
住宅ローン控除だけでなく、家全体のお金を見る
住宅ローン控除は、家づくりの資金計画を考えるうえで、知っておきたい制度のひとつです。
ただし、 「税金が安くなるから、少し多めに借りても大丈夫」 と考えるのはおすすめできません。
住宅ローン控除には借入限度額があり、実際に控除できる金額も、その方が納めている税金などによって変わります。
住宅ローンは、控除が終わったあとも返済が続きます。
そのため、住宅ローン控除を「借りられる金額を増やすための制度」と考えるのではなく、無理のない住宅ローンを組んだうえで、家計を助けてくれる制度として考えることが大切です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを取得する方にとって、知っておきたい大切な制度です。
ポイントを整理すると、
•住宅ローンの年末残高などをもとに、所得税や住民税が軽減される
•現在の控除率は原則0.7%
•住宅の省エネ性能などによって、借入限度額や控除期間が変わる
•省エネ基準に適合しない新築住宅は、原則として対象外
•初めて利用する年は、原則として確定申告が必要
ということです。
住宅ローン控除は、住宅性能や入居する年によって制度の内容が変わります。
「自分の家は対象になるのか」「どのくらい控除を受けられるのか」は、家づくりの早い段階で確認しておくと安心です。
家づくりでは、「いくら借りられるか」だけでなく、「税金や諸費用まで含めて、無理なく返していけるか」を考えることが大切です。
住宅ローン控除も上手に活用しながら、将来まで安心して暮らせる資金計画を立てていきましょう。
※住宅ローン控除の制度内容や適用条件は、税制改正によって変更されることがあります。利用を検討される際は、最新の制度をご確認ください。
「家は人生の土台。」そんな思いで、今日もコツコツやってます。
北九州市八幡東区の有限会社横溝工務店でした!また次回もお楽しみに。
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