暖かい日差しが増える春。
「もう寒さは終わり」と、つい油断してしまう季節ですね。
しかし実は、春も“隠れたヒートショック”に注意が必要な時期です。
北九州では、日中は15℃を超えて暖かくても、朝晩は5℃前後まで下がる日があります。
1日の気温差が10℃以上になることも珍しくありません。
この外気の変化は、住まいの中の室温差にも影響します。
ヒートショックは真冬だけの問題ではありません
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が急激に変動し、心臓や脳に負担がかかる現象です。
特に、高齢の方・高血圧・心疾患をお持ちの方は注意が必要とされています。
特に気をつけたい温度差は次のような場所です。
- 暖かいリビング と 寒い脱衣所・浴室
- 暖かい布団の中 と 冷え切った廊下・トイレ
春は暖房を弱めがちですが、部屋ごとの温度差が大きくなりやすい季節でもあります。
「室温18℃」は健康を守るひとつの目安
WHO(世界保健機関)の2018年ガイドラインでは、冬季の室温を18℃以上に保つことが推奨されています。
日本の国土交通省などの資料でも、18℃以上が健康維持の目安とされています。
ただしこれは一般的な目安です。
- 高齢者
- 乳幼児
- 慢性疾患のある方
がいるご家庭では、20〜22℃程度を目安にすることが望ましいとされています。
春は「もう暖かい」と感じやすい季節ですが、朝晩の室温が18℃を下回っていないか、一度確認してみることが大切です。
春の気候と、住宅が抱える課題
春先は、見た目の暖かさとは裏腹に、冷え込みの要因が重なりやすい時期です。
- 放射冷却
晴れた日の翌朝は、地面の熱が逃げて急激に冷え込むことがあります。 - 海風の影響(沿岸部)
沿岸地域では、冷たい海風により体感温度が下がることがあります。 - 住宅の構造
築年数の経った木造住宅では、廊下や脱衣所に暖房がない間取りも多く、部屋間の温度差が生まれやすい傾向があります。
こうした条件が重なると、リビングを一歩出た瞬間に体へ負担がかかる“急な温度差”が生まれやすくなります。
今日からできる「住まいの安全」3つのポイント
大がかりな工事をしなくても、できることがあります。
- 室温を「見える化」する
リビングだけでなく、脱衣所や寝室にも温湿度計を置いてみましょう。
「なんとなく寒い」が、実は18℃を下回っていることもあります。
高齢のご家族がいる場合は、20℃前後を目安に確認するのがおすすめです。 - 入浴前に浴室と脱衣所をあたためる
入浴前に、脱衣所を小型ヒーターであたためることは有効です。
さらに、シャワーで浴槽にお湯をためることで、浴室全体があたたまりやすくなります。
※給湯温度は40〜42℃程度を目安に。
※高温設定で長時間行うと、のぼせの原因になることがあります。体調がすぐれないときは無理をしないようにしましょう。
【小型ヒーター使用時の注意】
脱衣所は湿気が多い場所です。防水・防滴対応の製品を選び、タオルや衣類を近くに置かないよう十分注意してください。 - 朝のタイマー暖房を活用する
春の朝、布団から出た瞬間に寒さを感じるのは、家が冷えているサインです。
エアコンのタイマー機能を使い、起床の30分前に暖房が入るよう設定しておくと安心です。
室温を18℃以上(高齢者のいるご家庭では20℃以上)に保つことで、急な温度変化による体への負担を軽減できます。
室温を安定させる「窓」と「断熱」の役割
住宅の熱の出入りは、窓などの開口部からの影響が大きいとされています。
冬季には、開口部からの熱損失が約5割前後になる住宅もあると報告されています(住宅の断熱性能により異なります)。
内窓(二重窓)の設置や複層ガラスへの変更は、室温の低下を抑え、結露の軽減にもつながります。
ただし、築年数の古い住宅では、窓だけでなく
- 床下からの冷気
- 壁の隙間風
が影響している場合もあります。
住まいの状態に合わせて検討することが大切です。
補助金制度について
窓の断熱改修を対象とした国の支援制度として、環境省の「先進的窓リノベ2026事業」が公表されています。
これは既存住宅の断熱性能向上を目的とした制度で
- 内窓の設置
- 外窓交換(カバー工法等)
- ガラス交換
などの高断熱化工事が対象とされています。
補助額は工事内容や窓の大きさによって定額で設定され、1戸あたり最大100万円まで(工事費の1/2相当を上限)とされています。
対象となるのは、令和7年11月28日以降に着手した工事で、申請は登録事業者を通じて行う方式です。
なお、受付開始時期や詳細な性能基準、申請方法等は今後公表される予定とされています。
制度内容は変更される可能性もあるため、最新情報は環境省の公式発表をご確認ください。
春こそ室温管理を見直すタイミング
ヒートショックは真冬だけの問題ではありません。
春の寒暖差も、体にとっては大きな負担になることがあります。
大切なのは
- 室温18℃を目安に管理する(高齢者・体の弱い方は20〜22℃)
- 入浴前に脱衣所・浴室をあたためる
- 無理のない範囲で断熱対策を検討する
季節の変わり目だからこそ、住まいの環境を整えることが、家族の健康を守ることにつながります。
まずは、今日の室温を一度確認してみませんか。
最後までお読みいただきありがとうございました
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