寝る前、カーテンを閉めようとして、ふと立ち止まる。
窓を少しだけ開けて、夜の空気を吸い込みながら、空を見上げてみる。
8月の夜空は、冬に比べて少しぼんやりとしている。
空気が澄んでいないぶん、星の輪郭はにじみがちだし、昼間の熱がまだ地面に残っていて、空までやや霞んで見える。
それでも、ぽつりと光る星をひとつ見つけると、ほっとする。
「ああ、ちゃんとそこにあるんだな」―そんなふうに、静かに思う。
スマートフォンの「星座表」を開いて、星の名前をなぞってみる。
こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブ。
七夕の名残のような夏の大三角が、やわらかく浮かんでいる。
知っている星があるというだけで、夜空が少し近くに感じられるのは、不思議なことです。
本当は、冬の空のほうが好き。
冴え渡る冷たい空気の中で、くっきりと瞬く星たちは格別です。
でも、夏の星空にも、やわらかな良さがあります。
ひぐらしの声が遠のいたあと、そっと吹く夜風。
湿った夜気の中にぽつんと浮かぶ星を見つけたとき、胸の奥がふわりと揺れるような感覚になるのです。
星を眺めることは、少し自分という存在を自分から切り離すような感じがする。
そこにいるのに、そこにいない。
気持ちだけが、静かに宇宙のほうへ旅をしてしまう。
そんな感覚に包まれていると、日々の忙しさや雑音がふっと遠のいて、自分の輪郭がほんの少し、ぼやけていくような気がします。
空を見上げる習慣があるだけで、夜がほんの少し優しくなる。
それが、私にとっての小さな楽しみのひとつです。
「家は人生の土台。」そんな思いで、今日もコツコツやってます。
北九州市八幡東区の有限会社横溝工務店でした!また次回もお楽しみに。
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