11月の朝、窓を開けた時の空気は、すこしだけ刺すような冷たさがあります。
でもそれが妙に気持ちよくて、思わず深呼吸したくなる。
顔にふれる空気がキリッとしていて、からだがすっと目覚めるような感覚。
暑がりの私は、夏のあいだずっと「朝からこんなに暑いなんて」とぐったりしていたけれど、今はちがう。
この冷たさがうれしくて、ついもう一歩、外に出たくなる。
寒いというより、澄んでいる。
息を吸い込むと、体の内側がしずかに整っていくような朝。
車の音が遠くに聞こえて、空はまだ少しだけ色をまとっていない。
もちろん家の前の通りは誰一人歩いていなくて、ひとりで吸い込む11月の空気。
その静けさが、なんとも言えず心地いいのです。
ほんのすこしの冷たさが、今日をはじめるスイッチになる朝。
朝の空気を吸い込みたくなること。
それが、私にとっての11月の小さな楽しみのひとつです。
最後までお読みいただきありがとうございました！
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