ある朝、自宅の近くでふっと香ってくる甘い空気に気づいて、「あ、金木犀」と思わずつぶやいてしまう。
何度体験しても、その瞬間に‘はっ’としてしまうのは、香りの突然さからなのか。
散歩の途中や、ちょっとだけ遠出した先でふっとその香りに出会うことがあります。
すると、不思議なもので、「この香りはどこから来てるんだろう?」と探したくなるのです。
目に見えるものじゃないはずなのに、香りって、まるで“姿”を持っているかのように、どこかに流れていく。
そしてその流れをたどるようにして、知らない家の庭先や、公園の角、小さな林、様々な場所をキョロキョロと探す。
ただ、たどり着けないまま香りが消えてしまうことも多くて、そんなときは、少し寂しいような、それでもまた楽しいような。
金木犀って、追いかけるうちに何も考えない‘真っ白な時間’が発生するような気がして、歩いているうちに香りよりも時の流れに包まれているような気分になる。
今年はどの道で出会えるだろう。
去年はどの道だったっけ。
そんなふうにして香りの記憶をめくりながら、季節の手紙をこっそり読むように、歩く時間が生まれます。
金木犀を追いかけながら歩くこと。
それが、私にとっての10月の小さな楽しみのひとつです。
「家は人生の土台。」そんな思いで、今日もコツコツやってます。
北九州市八幡東区の有限会社横溝工務店でした!また次回もお楽しみに。
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